トレーラーの軌跡図の書き方をお探しですね。
広告
トレーラーの軌跡図って何?作り方を分かりやすく解説!
トレーラーって本当に大きいですよね。道路で見かけると「こんな大きな車、どうやって曲がるんだろう?」と思ったことはありませんか?実は、トレーラーがどんな道筋を通るかを事前に調べるために「軌跡図」という図面を作るんです。今回は、この軌跡図について詳しく説明していきますね。
1. 軌跡図って何?なぜ大切なの?
軌跡図とは、トレーラーが曲がったり真っ直ぐ進んだりするとき、車体のどの部分がどこを通るかを図に描いたものです。
「なぜこんな図が必要なの?」と思うかもしれませんが、実はとても重要な役割があるんです。
まず、特殊車両の通行許可を取るときに必要になります。また、新しい道路を作るときや、工場の敷地を設計するときにも使われます。運送会社がトレーラーの運転ルートを決めるときにも欠かせません。
トレーラーには色々な種類があります。セミトレーラーやフルトレーラーなど形はさまざまですが、どれも共通して言えるのは「曲がるときに思った以上に大きく膨らむ」ということです。
普通の乗用車でも内輪差がありますが、トレーラーの場合はもっと複雑。後ろの車輪が内側に入り込んだり、車体の端っこが外側に大きくはみ出したりします。
だからこそ、「この道幅で本当に通れるかな?」「交差点で他の車とぶつからないかな?」といったことを事前にチェックするために、軌跡図が必要になるんです。
2. 軌跡図を作るために知っておきたいこと
軌跡図を正確に描くには、まずトレーラーの詳しいサイズを調べる必要があります。
具体的には、こんな情報が必要です:
– 車の長さと幅
– ホイールベース(前の車軸と後ろの車軸の距離)
– 左右のタイヤの幅
– 連結部分の位置
– 一番小さく回れる半径
牽引車(トラクタ)の場合、カタログや車検証に「最小回転半径」が書いてあることが多いです。前輪がどのくらい切れるかも重要で、だいたい39度くらいが限界です。
もし最小回転half径が分からなくても大丈夫。前輪の切れる角度と軸の距離が分かれば、計算で求めることができます。
トレーラー側では、連結する部分(キングピンと呼びます)から後輪までの距離なども測っておきましょう。
こうした正確なサイズ情報があって初めて、ちゃんとした軌跡図が描けるようになります。
3. 実際に軌跡図を描いてみよう
さあ、いよいよ軌跡図を描く手順を説明しますね。
**Step 1: まずは牽引車から**
最初に牽引車(前の車)の動きを描きます。前輪の外側タイヤを中心に、最小回転半径の円を描きます。そして、後輪の軸を延ばした線との交点を見つけます。ここが回転の中心点になります。
**Step 2: 少しずつ回転させる**
この中心点を基準に、15度ずつ車を回転させていきます。そのたびに、車の前端、後端、連結部分がどこにあるかをチェックして、点で印をつけます。
より正確にしたい場合は、15度より細かく(例えば10度や5度ずつ)回転させると良いでしょう。
**Step 3: トレーラー部分を描く**
次にトレーラー(後ろの車)です。これがちょっと複雑なんです。
連結部分から後輪までの距離を使って円弧を描き、新しい連結位置と前の位置から適切な中間点を見つけます。この作業を角度ごとに繰り返していきます。
**Step 4: 全体をつなげる**
車体の前端、後端、両側面の軌跡をすべて描き終えたら、線でつなげて完成です。
この方法は「JASO Z 006-92」という日本の規格に基づいています。手で描くこともできますが、CADや専用ソフトを使うと効率的です。
4. 気をつけたいポイントとコツ
軌跡図を作るときに覚えておきたいことがいくつかあります。
**理論と現実の違い**
軌跡図は「ハンドルを最大まで切って曲がり続けた場合」の最小値を表しています。でも実際の運転では、カーブの出口でハンドルを少しずつ戻しながら進むので、もう少し大回りになります。
だから、道路や敷地を設計するときは、軌跡図の結果に少し余裕を持たせることが大切です。
**チェックのコツ**
直角カーブや狭い交差点を検討するときは、軌跡の内側と外側のラインだけでなく、縦や横の基準線、45度の線なども引いてみましょう。そうすると、「ここは何センチ足りない」「ここは大丈夫」といった具体的な判断ができます。
**記録を残そう**
軌跡図を作ったら、どんな条件で計算したかも必ず記録しておきましょう。後で見直すときや、他の人に説明するときに役立ちます。
軌跡図は単なる図面ではありません。「この車両が安全に通れる」ことを証明する大切な資料なんです。
まとめ
トレーラーの軌跡図について理解できましたか?最初は難しく感じるかもしれませんが、基本を押さえて丁寧に作業すれば、きっと上手に描けるようになります。安全で効率的な輸送のために、軌跡図はとても重要な役割を果たしているんですね。
広告