hino式軌跡図について情報をお探しですね。
広告
車の軌跡図を簡単に描く「hino式軌跡図」って何?
最近、街づくりや建物の設計で、車がスムーズに通れるかどうかをチェックすることがとても大切になってきています。そんなときに活躍するのが「車両軌跡図」という図面です。これは、車が曲がったり回ったりするときの通り道を線で描いたもので、狭い場所でも車が安全に通れるかを事前に確認できる便利なツールなんです。
今回は、その中でも特に使いやすいと評判の「hino式軌跡図」について、わかりやすく説明していきますね。
hino式軌跡図って何?
hino式軌跡図は、車が道路でカーブを描くときの軌跡を図に描く方法の一つです。「軌跡」というとちょっと難しく聞こえますが、要するに車のタイヤが通る道筋のことです。
この方法の一番の魅力は、高いお金を払って専門のソフトを買わなくても、普通のCADソフト(JWWやSketchUpなど)があれば誰でも簡単に作れることです。もともとは日野自動車という会社で使われていた方法で、現場の人たちが実際の経験をもとに作り上げたやり方なんです。
完璧に正確というわけではありませんが、計画の初期段階で「この道幅で大型トラックは通れるかな?」といった疑問を解決するには十分な精度があります。何より、誰でも同じ手順で作れるのがいいところですね。
実際にどうやって描くの?
hino式軌跡図の描き方は、思っているよりもずっと簡単です。
まず、軌跡を調べたい車の図面を用意します。そして、車の後ろのタイヤがある辺りに横線を引きます。次に、その車の「最小回転半径」(車が一番小さく回れる円の大きさ)の円を描きます。
この円と先ほどの横線が交わる点が、車が回るときの中心点になります。この中心点を基準にして、車の図を少しずつ回転させながらコピーしていくんです。例えば、15度ずつ回転させて何個も車の図を並べると、車がどんな軌跡を描くかが見えてきます。
最小回転半径は、車のメーカーが公表している数値を使います。軽自動車なら4.5メートル、大型トラックなら12メートルといった具合ですね。
どんなところで使われているの?
hino式軌跡図は、いろいろな場面で活用されています。
**工場や倉庫の設計**では、大型トラックが荷物を運び込むときの道筋をチェックするのに使います。「この角度で曲がって、ちゃんと搬入口まで届くかな?」という心配を事前に解決できるんです。
**駐車場の設計**でも大活躍。車が駐車スペースにスムーズに入れるか、出るときに他の車にぶつからないかを確認できます。
**住宅地の道路**でも、救急車や消防車、ごみ収集車が安全に通れるかどうかをチェックするのに使われています。
この方法の良いところは、CADの便利機能と組み合わせて使えることです。一度作った図形を簡単にコピーできるので、作業がとてもスピーディーになります。厳密すぎない程度の精度なので、計画の初期段階で「これで大丈夫そうかな?」という判断をするのにぴったりなんです。
使うときに気をつけることは?
便利なhino式軌跡図ですが、使うときに知っておいた方がいいことがあります。
まず、この方法は車の後輪を中心に回転すると仮定して計算しています。でも実際の車は、タイヤが滑ったり、ハンドルの切り方によって少し違う動きをしたりします。なので、完璧に正確というわけではありません。
そのため、実際に工事をするときや安全性を厳しくチェックするときは、余裕をもった設計にすることが大切です。「計算上はギリギリ通れる」ではなく、「余裕をもって通れる」ように設計するのがコツです。
また、特に長いトラックや特殊な車両の場合は、車軸の位置を調整したり、内輪差(内側のタイヤと外側のタイヤの軌跡の違い)をより詳しく検討したりする工夫が必要になることもあります。
より安全に設計したいときは、後輪の位置を実際より少し後ろに設定するなど、「安全側に振った」設定で計算することもよくやられています。
まとめ
hino式軌跡図は、手軽に作れて実用的な方法です。完璧ではないかもしれませんが、設計者の経験や工夫と組み合わせることで、計画段階でとても役に立つツールになります。
「この道幅で車は通れるかな?」「駐車場のレイアウトは大丈夫かな?」といった疑問がある現場の方や設計者の方は、まずこの方法を試してみてはいかがでしょうか。きっと、スムーズで安全な設計の強い味方になってくれるはずです。
難しく考えすぎず、まずは一度やってみる。それが、より良い設計への第一歩になりますよ。
広告